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バイオマスエネルギー

バイオマスエネルギーとは?

バイオマスとは稲ワラ、モミガラ、トウモロコシなど、「太陽エネルギーを貯えた様々な生物体」の総称。例えば、稲ワラを燃料にした場合、燃やすとCO2が発生しますが、そのCO2は次の年に稲が生長する際に吸収されます。このように、草や木を燃やしても、そこから発生するCO2は再び植物体に吸収され、地球温暖化という観点ではプラスマイナスゼロ、これがカーボンニュートラルという考えです。
このバイオマスから得られるエネルギーを「バイオマスエネルギー」といい、北越紀州製紙では黒液や木くずなどのバイオマスの利用を積極的に進めています。農林水産業のバイオマスの利活用の加速化を図るために設立された「バイオマス利活用優良表彰」で、こうした北越紀州製紙の活動がバイオマスを有効に活用し、環境保護に貢献したとして、第2回目の平成17年度において「農林水産大臣賞」を受賞しました。

バイオマスエネルギー(黒液)の循環図
※画像をクリックすると拡大図がご覧になれます。

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黒液

木材に含まれる黒液は
優れたバイオマスエネルギー

木材の構成と利用内容

 パルプの製造工程で、木材チップから繊維を取り出すときに出る「黒液」は、樹脂を主成分とするバイオマスです。100℃以下になると固まってラインに詰まるなど扱いが難しいのですが、北越紀州製紙新潟工場ではこの黒液をボイラーの燃料に大いに活用しており、北越紀州製紙の黒液使用量は年間約37万kLにもなります。この量は業界全体の7%を占め、業界トップクラスの実績となっています。
 黒液は木材チップから出るため調達コストがかかりません。製紙業界全体での化石エネルギー削減効果を重油で換算すると、年間でおよそ1500億円の重油削減効果に相当します(重油45円⁄Lの場合)。また、バイオマスエネルギーからのCO2はノーカウントですので、新潟工場における黒液利用によるCO2の削減効果は年間約90万tになります。黒液の活用は重油の使用削減によるコスト低減だけでなく、環境への負荷軽減にも役立っているのです。

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回収した黒液をエネルギーにする、新潟工場8RB

 新潟工場では、2005年に国内最大の黒液回収ボイラー「8RB」が稼動。タービン1基で8万5000kW、既存の7号ボイラーと併せ14万kWを超える発電能力となり、新潟工場での使用エネルギーの70%をバイオマスエネルギーで賄うことになりました。これによって発電用重油量を約35%削減、CO2排出量も年間7万2000t削減しています。
 さらに、効率向上を目的として、黒液回収ボイラーの燃焼ガス通路がダストによって閉塞するのを防止するため、黒液中の塩素やカリウムを「イオン交換樹脂法」によって除去する脱塩脱カリ装置をメーカーと共同開発。この装置の稼動によってダスト除去用に使用する高圧蒸気の使用量節減が可能となり、省エネルギー量(重油換算)・5022kL⁄年、CO2換算・1万4976t-CO2⁄年といった、大きな省エネ効果が得られています。

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木質系バイオマス

CO2の排出量削減に
大きく貢献する木質系バイオマス(木くず)

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稼動を始めた日本最大級の木質バイオマスボイラー
(関東工場(勝田))

 関東工場(勝田)では、建設廃材や間伐材、ペーパースラッジなどを燃料とする木質バイオマス発電ボイラーの建設に取り組み、2005年12月に火入式、翌06年3月9日から発電を開始しました。発電量は4万1000kW。工場全体で必要な電力は、ピーク時で1万8000kW。余剰電力は売電としています。燃料は木くずがメインです。
 また、関東工場(勝田)に続いて2基目となる木質バイオマス発電ボイラー(7600kW)が2007年3月、新潟工場で稼動を始めました。

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天然ガス

天然ガスへの転換が完了し
関東(市川)と長岡はオイルレス工場へ

 地球温暖化防止のためには、自然環境の中から得られるバイオマスエネルギーの積極的な利用が望ましい。CO2の排出量を比較すると、石炭は天然ガスの1.8倍、石油は1.4倍になります。そこで北越紀州製紙は、石油から天然ガスへの転換を積極的に推進。天然ガスの使用はコストアップになるのですが、地球温暖化の防止を優先させ、環境への負荷が少ない天然ガスを選択しました。環境への対策としては業界でも独自の取り組みといえます。 関東工場(市川)では、購入エネルギーのほとんどを天然ガスで賄っており、石炭はもちろん重油も使っていません。そのために関東工場(市川)はCO2の発生が少ないだけでなく、SOx(硫黄酸化物)の排出がゼロです。これは都市型工場にとって重要なことです。

 また、長岡工場では2006年に2基ある重油ボイラーを改造し、全量を天然ガスに転換。これによって、工場のエネルギー構成比率で天然ガスが87%、購入電力13%となりました。ガス化工事に伴い、重油系統(配管・加熱器・ポンプなど)はもちろん、重油燃焼に関わるスーツブロー(蒸気でボイラーの中を掃除する装置)・集塵機内筒などの付属装置も除去され、それに付帯する作業の軽減も図られています。
 これらボイラーのガス化により、重油価格高騰から来る価格差のメリットはもちろん、CO2削減をはじめとする公害問題に対する環境面への改善は非常に大きなものがあります。その他、排ガス熱回収による効率のアップや、排ガス温度低下による煙突の劣化対策としての効果なども期待されています。

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